2010年2月8日月曜日

Inkscape でブロック線図

今日はイラストを描いたりできる Inkscape の紹介です。
と言っても、イラストを描くための紹介はよくあるので、ちょっと異なる視点から。
研究の発表の際、実験ブロック図や配置図といったものを描くのですが、意外と PowerPoint とか Visio とかで頑張ってる人が多いと感じます。「Inkscape ならこんなに簡単だよー」 っていうのを書いてみます。

簡単ですが、下のようなブロック図を作ってみます。




ブロック図自体にたいした意味はありません。

まず、ページを適当に拡大 します。デフォルトだとおそらく小さいので。いくつか方法があります。
  1. キーボードの「+」と「-」を押す
  2. Ctrl キー押下しながらマウスホイールの回転 
  3. 「表示」メニューから「ズーム」を選び、「ズームイン」などを選択
100% くらいで表示するとちょうど良いと思います。拡大倍率はステータスバーの右側に表示されます。
次にデフォルトで左側に表示されているコントロールボックスから「矩形を作成」を選択し、長方形を作成できるようにします。
適当に長方形を作ってください。



 線の太さや形状を指定するには「オブジェクト」メニューの「フィル/ストローク」を選択し、ダイアログを表示させます。ここで「フィル」とは長方形の塗りつぶしに関するもの、「ストローク」は長方形の外側の線に関するものです。「ストロークのスタイル」では、線のスタイルに関するものです。
今回は、長方形のフィルに「塗りなし」、ストロークは「単一色」で黒、「ストロークのスタイル」 で、幅 3 px、角結合、線種に実線、マーカはなし、に設定しました。
ここの設定しだいで、凝った見栄えのものも作ることができます。

このまま矩形ツールで長方形を 3 つ作ってもいいですが、同じサイズのものをつくりたいので、今作ったものを複製していきます。長方形オブジェクトを選択状態にしてから「オブジェクト」から「複製」を選択、もしくは「Ctrl + D」を押します。
見た目は変わりませんが、同じ場所に長方形が複製されました。コントロールボックスから「オブジェクトを選択/移動/変形」ツールに切り替えて(F1 キーまたはスペースキーで切り替わります)、横に並べます。
あとで整列を行うので、正確に移動させる必要はなく、編集に困らない程度離せば大丈夫です。
(下の図ではマウスではなく矢印キーで移動させたので、真横に移動していますが、この必要はありません)



つぎにテキストを入れていきます。コントロールボックスから「テキストを作成/編集」を選びます。
そして、だいたい長方形の内側になるようにテキスト領域を作成します。フォントにこだわりがある場合は、このとき「ツールコントロールバー」でフォントを指定します(あとで指定することもできます)。下は「Function Generator」と入力したところです。


ちなみに、テキストの領域を作成せず、クリックするだけでもテキスト入力は可能ですが、折り返しをしてくれないので、私はいつも領域を作っています。
そして、若干改行幅が大きいので、これを調整します。

「テキスト」メニューから「テキストとフォント」を選択し、ダイアログを表示させます。
フォントの指定、スタイル、フォントサイズ、揃え場所、改行幅(行送り)の調整が可能です。
今回は「行送り」に「80%」を指定して「適用」を押下し、「閉じる」でダイアログを閉じます。



コントロールボックスから「オブジェクトを選択/移動/変形」ツールに切り替えて、入力したテキストを選択します。「Ctrl + D」でテキストを複製し、それぞれのボックスに合うように配置します。
なお、「Oscilloscope」は若干フォントサイズを小さくしました。



さて、そろそろ終盤です。長方形と文字を整列させましょう。上の図では、すでに整列させた画像を載せています。「オブジェクト」メニューから「整列と配置」を選択し、ダイアログを表示させます。
そして、Function Generator とその長方形が同時に選択されている状態で「オブジェクトを水平方向に中央揃え」と「中心を水平軸に合わせる」の二つを行うことで、長方形の中心にテキストがくるようにします。



この動作をすべてのテキストで行うと、綺麗にボックスの中央にテキストが配置されます。

最後に矢印を追加します。
まず、コントロールボックスから「ベジエ曲線/直線を描く」を選択します。
そして、Function Generator から BPF へ直線を引きます。このとき Ctrl キーを押下することで水平な直線を引くことができます。直線の引き方は以下の通り。
  1. Function Generator の右側で左クリック、Ctrl を押しながら BPF の左側で右クリック
  2. Function Generator の右側で左クリック、Ctrl を押しながら BPF の左側で左クリック、最後に Enter キーを押下
直線を選択した状態でストロークのスタイルにある「終点マーカ」を「Arrow1Mend」にすると、矢印がつきます。これをもう一回繰り返せば完了です。

なお、それぞれの長方形+テキストをグループ化し、3 つのグループをすべて選択した状態にしてから、「選択と配置」ダイアログの「配置」から「水平方向に等間隔で配置」を選ぶことで、上図のように均等配置にすることが可能です。

2 件のコメント:

はりのすけ さんのコメント...

…(;_;)
楽しそうねw

KAZUKI さんのコメント...

泣くな!

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